白石の春のおまつりの歴史は古く、約300年続いています。
江戸時代の白石城下は農民や町民に対する規制が厳しかったようで、派手な振る舞いや酒を飲んで歌ったりすることも禁止されていたようです。かなり窮屈な生活だったので、町民は神社のお祭りをすることで日頃の鬱憤を晴らそうとしていました。しかし、お祭りをさせていただけるように城主にお願いをしても、なかなかお許しが出ませんでした。
辛抱強く待ち続け、願い出てから数十年、五代目の片倉村休(体山公)の時にやっとお許しが出ました。体山公は信仰心が深い方でお許しの際に「今後末長く盛んに続けるように」とのお言葉を添えられました。
体山公は1691~1720年の間、白石城主でしたので、祭りは約300年前から続いていると言えるでしょう。
以後、祭りは町民が自主的に行動し、町民が町民の祭りとして盛んに行われていきました。
300年前の白石の町民の情熱を引き継ぎ、現代の我々も「市民」の力でおまつりを盛り上げています。
参考文献:「白石神明宮祭典の経緯」